野生動物による農作物被害や交通事故が発生しています。
特に、ニホンジカやイノシシ、ハクビシンによる被害が拡大傾向にあり、ツキノワグマの目撃や被害も発生していることから、「捕獲」「防除」「人材育成」の3つを柱に、各種対策によって被害の軽減に取り組んでいます。

●遠野市鳥獣被害防止計画

鳥獣による農林水産業等に係る被害の防止のための施策を総合的かつ効果的に推進し、農林水産業の発展及び農山漁村地域の振興に寄与することを目的とする「鳥獣による農林水産業等に係る被害の防止のための特別措置に関する法律(以下、特措法という。)」(平成19年法律第134号)が平成20年2月21日に施行されました。

本市は、被害防止施策を総合的かつ効果的に実施するため、特措法第4条第1項に基づき、「遠野市鳥獣被害防止計画」を策定したため、同法第4条9項の規定により、公表しております。

遠野市鳥獣被害防止計画R5-R7.pdf [ 315 KB pdfファイル] 

●ニホンジカ捕獲対策(捕獲強化)

鳥獣被害の軽減に向け、捕獲の強化を図っています。特に、急増しているニホンジカ・イノシシについては、有害捕獲と狩猟により、1年を通じて捕獲活動を行なっています。

○取組状況:4月~10月(有害捕獲)・11月~3月(狩猟)

年度別ニホンジカ捕獲推移.pdf [ 200 KB pdfファイル]

●ハクビシン用わなの貸出し(捕獲強化)

外来鳥獣であるハクビシンは、農作物被害がある場合、自己所有地かつ箱わなによる捕獲に限り、免許がなくても捕獲することができます。但し、捕獲には市の許可が必要です。被害がある場合は、市への申請によって許可を受けることができます。また、わなの貸し出しも行なっています。
   
○対象:ハクビシンによる農作物被害を受けている農家
○設置場所:自己所有地内に限る
○申請方法:被害にあった作物の品名、被害量、時期等を申請して頂きます。
○わなの貸出し:わなは一定期間、無料で貸し出しています。
○その他:免許がない場合、箱わなは3辺の合計が160cm以下のものに限られます。  

●電気牧柵設置補助(防除対策)

 ツキノワグマやニホンジカによる農作物被害防止を目的に設置する「電気牧柵」の導入に対し、補助を行なっています。

○補助対象:農地に電気牧柵を設置する場合の資材及び工具
○補助率:個人 1/2(上限45,000円)・団体 4/5(上限400,000円)

補助金交付要.pdf [207KB pdfファイル]

※令和6年度は、予算の上限に達したことから申請受付を制限しています。本年度整備済で、未申請の方は市農林課にご相談ください。

なお、集落単位で農地や山際に電気牧柵や金網柵を設置する場合、国から設置資材の補助を受けられる場合があります。詳しくは農林課までお問い合わせください。

●遠野市鳥獣被害対策実施隊の設置(人材育成)

野生鳥獣の有害捕獲を行う「遠野鳥獣被害対策実施隊」を平成24年8月に設置し、ニホンジカやツキノワグマの有害捕獲の活動を行なっています。
○隊員:遠野猟友会の推薦者(銃・わな・網猟免許所持者) 112名※R5.4月末現在
○身分:遠野市の非常勤職員 
○活動:野生鳥獣の有害捕獲 

 ●新規狩猟者確保対策(人材育成)

 増加する鳥獣被害対策には、担い手の確保が急務です。市は、狩猟免許を取得し鳥獣被害対策実施隊員として活動を希望する市民に対し、銃の取得に必要な経費の一部を助成しています。

○ 散弾銃 補助率:1/2(上限10万円) 
○ 猟銃保管庫及び装弾保管庫 補助率 1/2(上限2万円)
○ 銃の所持許可手数料 補助率:1/2
※いずれも新規取得、猟友会登録、実施隊としての活動誓約が条件となります。

● ニホンジカ捕獲応援隊(人材育成)

農作物被害を減らす対策として、わな免許を持っている狩猟者と免許を持っていない市民が連携し、捕獲体制を強化する仕組み、「ニホンジカ捕獲応援隊」の育成に取り組んでいます。同応援隊は、わなの見回りや再設置などの補助的立場で活動し、捕獲対策に貢献しています。

○資格:市が主催する安全講習会を受講した方
○身分:わな免許所持者の補助者(ボランティア)
○活動範囲:自己が所有又は管理する農地内
○活動:わなの見回りや再設置などの補助的業務  

ニホンジカ捕獲応援隊の仕組み.pdf [ 660 KB pdfファイル]